なぜなら、骨盤の歪みによって「腰方形筋」という筋肉が引っ張られ腰痛の原因になるからです。腰痛の改善のための「腰方形筋」と「骨盤の歪み」の関係についてまとめました。
腰痛と骨盤の歪みの関係について
腰痛には様々な原因がありますが、骨盤の歪みとの関係が深いことがわかっています。
まずは腰痛に関係する骨盤と骨盤の歪みについて知っていきましょう。
腰と骨盤は身体を支え動かす仕事が一緒
腰は身体の中心で、上半身と下半身の要です。
全身を動かす時や全身を支える時に、腰は仕事をしています。
この時、骨盤も腰と協力して同じように仕事をしています。
なので、骨盤が歪むなどして非協力になると、腰にとって負担が増えることになります。
つまり、骨盤の歪みが腰痛の原因のひとつにあげられるのです。
腰痛に関係する骨盤の歪みとは?
一言でいうと、寛骨につく腰方形筋という筋肉が引っ張られるのが、腰痛の原因になります。
骨盤の歪みは大きく分けて
- 寛骨が歪む(左右の骨)
- 仙骨が歪む(真ん中の骨)
に分かれます。
このうち、寛骨の歪みというのが、骨盤の広がりに関係する歪みになります。
左右の寛骨の上下が内外へと歪むことで
- 骨盤の輪の上が広がる
- 骨盤の輪の下が広がる
という骨盤の歪み方になります。
この左右の寛骨の上端には腰方形筋という筋肉が付いています。
この腰方形筋は腰の筋肉でも奥の方にある筋肉です。
骨盤の上端が広がる骨盤の歪みで、腰方形筋が引っ張られてしまいます。
この伸長ストレスが筋膜にダメージを与え、腰痛を引き起こしてしまうのです。
腰痛を出すようになる骨盤が歪む原因
骨盤の上端が広がる骨盤の歪みは、腹筋の筋力低下が原因です。
- 座っている時に腹筋が働きにくく、座っている時間が長いと腹筋が落ちやすいです。
- お腹の脂肪などでお腹が重くなると骨盤が前屈するが、骨盤前屈位では腹筋が働きにくくなり、結果として腹筋の筋力低下が起きやすいです。
- 妊娠中や産後に腹筋が伸び切ったままで戻っていないと、腹筋の筋力が落ちたままになります。
骨盤の上端が広がる骨盤の歪みの改善のためには、腹筋の筋力低下をいかに戻すかが課題になります。
腰痛に対して腹筋が必要なのも同じ理由になるのです。
骨盤の歪みを放っておくと腰痛はどうなる
骨盤の歪みを放っておくと、腰痛はいったいどうなるのでしょうか?
骨盤の歪みが残っていたら腰痛が治りにくい
骨盤の歪みが残っていたら、腰方形筋という筋肉が引き伸ばされやすくなります。
そのままでは同じ動作や姿勢維持でも、腰方形筋が腰の筋膜を余計に引っ張ってしまいます。
この腰方形筋の伸長ストレスが、腰の筋膜に次のダメージが加わり続けることなり腰痛の再受傷を繰り返すことになります。
なので、腰の筋膜へ施術やストレッチ体操などでケアをしても、次に腰痛が起こってしまいなかなか腰痛が治らなくなってしまうのです。
骨盤の歪みが姿勢を崩し、腰痛が起こりやすくなる
骨盤の上端が広がる骨盤の歪みは、腹筋の筋力低下が同時に起こっていることが多いです。
これは体幹の支えが弱いことと同じなので、猫背や骨盤の前傾または骨盤の後傾など、さまざまな姿勢の変化が起きてしまいます。
不良姿勢はそのまま腰痛を起こしやすい身体になってしまうので、そうなる前に骨盤の歪みを戻してあげなくてはなりません。
骨盤の歪みが全身の不調を作り、腰痛に関係しやすくなる
骨盤の歪みが全身の筋膜を硬くさせたり、脊柱や股関節または膝関節などの関節の歪みや関節の変形にも関わってきます。
全身の運動に支障をきたすようになると、各関節の支障で動作が変わるため、腰の負担が増えてきます。
結果として腰痛が起こりやすくなり、各関節の痛みと腰痛の悪循環に陥りやすくなってしまうので、そうなる前に骨盤の歪みを戻してあげなくてはなりません。
腰痛の原因になる骨盤の歪みの確認
やはり自分に骨盤の歪みがあるかどうかが必要になると思います。
自分で出来る骨盤の歪みの確認方法
骨盤の歪みセルフチェック
- 肩幅に足を開いて立ちます
- 仙骨を指で確認します。(骨盤全体でなく真ん中の骨)
- 仙骨の上が後ろに傾いていたら、骨盤の上端が広がる骨盤の歪みです。
仙骨の傾きと骨盤の開きがセットで起きているので、骨盤の上端が広がっている時は真ん中の仙骨も後ろに傾いています。
逆に仙骨の上が前に倒れている(下の尾骨が後ろに出ている)場合は、骨盤の上端は閉じています。
この骨盤の上端を締める骨盤ベルトを締めると、違いがよく分かります。
後述で自分で出来る骨盤の歪みのセルフケアを紹介しているので、上記のチェックに当てはまる方はぜひお試しください。
この骨盤の上端が広がる骨盤の歪みが関係する腰痛の場合、腰痛治療と合わせて骨盤矯正を行うのが効果的であると考えています。
腰痛の治療と同時に行う骨盤の歪みの戻し方
骨盤の上端が広がる骨盤の歪みが関係した腰痛の場合、腰の奥で幅広くある腰方形筋という筋肉が引っ張られています。
この筋肉によって筋膜がダメージを負っていると、グイグイマッサージされたり、または自分でストレッチをしても、後で逆に痛くなることが多いです。
なぜなら、マッサージやストレッチで腰方形筋をさらに引っ張ってしまい、ダメージと同じ刺激を筋膜に与えてしまっているからです。
なので、腰痛治療でも先に骨盤矯正を行い骨盤の上端の広がりを戻して、腰方形筋の伸長を戻してから、腰痛の治療を行うのがポイントになります。
もし、腰痛治療を続けているけど腰痛が改善していない場合、この骨盤の歪みが残っているからの可能性があるのです。
当院の腰痛治療と骨盤矯正について
当院の腰痛治療では「柔整マッサージ」「筋膜リリース」「骨格矯正」を組み合わせて行っています。
このような骨盤の歪みが筋肉や筋膜を引っ張っている時ほど、単純な施術をしているよりも効果的に腰痛の原因を取り除くことが出来ます。
もし、南行徳や浦安などが通院圏内の方でしたら、ぜひ腰痛治療をお試しください。https://hidamarinote.com/sym-waist.html
腰痛を出す骨盤の歪みのセルフケア
骨盤の歪みのケアは当院でも相談の多い案件の一つです。
今回の腰痛の原因になる骨盤の歪みは、骨盤の上端が広がる骨盤の歪みです。
この骨盤の歪みのセルフケアについてご紹介します。
骨盤の歪みの体操
骨盤の筋肉をほぐす体操
- 仰向けに寝て膝を立てます。
- 上半身は浮かせずに両膝を片方に曲げていきます。
- ゆっくり曲げていき、両膝を床に近づけましょう。
- 元に戻して、今度は反対に両膝を曲げていきます。
- 左右に曲げるのを1セットで3セット行いましょう。
腰方形筋をほぐす体操
- 両手と両膝を肩幅に開き四つん這いになります。
- 息を吐きながら背中を丸めて持ち上げていきます。
- 持ち上げきったら元に戻ります。
- 今度は背中を反りお尻を突き出すように背中を落としていきます。
- 落としきったら元に戻ります。
- これを1セットで5セット行いましょう。
もし体操をしていて腰痛を感じたり、終わったあとで腰痛を強く感じるようであれば、腰の筋膜に損傷がある場合が多いです。
腰痛が強ければ無理に行わず、腰痛が和らいだら行ってみてください。
骨盤の歪みを改善する腹筋
繰り返しますが骨盤の歪みの原因は腹筋の筋力低下です。
腹筋を手軽に鍛えられるのはドローインになります。
ドローイン
- 最初は座っている時は力が入りにくいので、立つか仰向けで行いましょう。(慣れたら座ったままやって大丈夫です。)
- 息を吸うようにお腹を引っ込めます。(腰が痛くない程度に)
- お腹を引っ込めたまま、30秒ほどゆっくり浅くでいいので呼吸を続けます。
- 30秒経ったら、お腹の力を緩めましょう。
- おしゃべりを30秒続けながら行う方が楽だと思います。
- 最初は1日1・2回、慣れてきたら朝昼晩に数回行いましょう。
骨盤の歪みを改善する骨盤底筋
骨盤の上端が腹筋が関係するのに対して、骨盤の下端は骨盤底筋という筋肉が関係します。
この骨盤底筋も筋力低下していることが多いので、一緒に鍛えるとよいです。
腰痛があることを想定しているので、腰に負担のかからない骨盤底筋の鍛え方を紹介します。
骨盤底筋のお手軽トレーニング
- 立っている時におこないます。(家事などやりながらでいいです。)
- お尻の穴を締めるように力をいれます。
- その力を入れたままの状態を30秒キープします。
- 30秒経ったら力を緩めましょう。
- これを1セットとして最初は1日1・2回、慣れたら数回行いましょう。
最後に
骨盤の歪みがあることで腰方形筋という筋肉が引っ張られ、腰痛の原因になっている、という話でした。
骨盤の歪みの原因であげられる腹筋の筋力低下は、デスクワークなど座っている時間が長い方にはほとんどの方が当てはまっていると考えています。
また、産後の女性が多い当院では、産後の女性の腹筋や骨盤底筋の筋力を戻し、骨盤の歪みを取り除くのは大きな課題として取り組んでいます。
もし、腰痛が治らない・腰痛になりやすいという方で、立って背中を壁につけて骨盤の真ん中の仙骨を触って、仙骨の上の方が触れやすければ、この骨盤の歪みが腰痛の原因になっている可能性があります。
よろしければこの記事が腰痛改善につながってくれたら嬉しいです。
ここまで記事を読んでいただき、誠にありがとうございました。
もちろん、当院へ来院されて腰痛改善や骨盤の歪みの改善の施術をご希望であれば、ご気軽にご相談ください。お待ちしております。http://hidamarinote.com/
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